2018年03月30日

【出来るシリーズ】8.「幸せそうな人たちが妬ましい」

いつも思い出すネガティブな記憶は、
知らないところで、人生を大きく支配しているのかも知れません。


フラッシュバックのように、まるでいつまでも体験し続けているような鮮明な記憶。
または折に触れて掠める遠い記憶。


とうの昔のことだと思っていても、
本当は、まさに今、自分に起こっているのと同じこと。

今回は、そんなお話です。


RFT(レジスタント・フリーダム・セラピー)で出来ることを、小説風にご紹介しています。
あなたの心を支配するネガティブな記憶に向き合うとき、RFTは必ずあなたの力になるでしょう。


創作物語であり講師以外は実在しません。
楽しみながらご一読くださいませ♪


〈10日・20日・30日更新予定〉


【出来るシリーズ】 タイトル一覧も、ぜひご活用ください☆



・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・



ある休日のお昼頃、
ヒカルは本屋に行くために、
通り抜けしようと公園に足を踏み入れた。

歩き始めてすぐに、周囲を見渡して、

-- しまった!
思わず舌打ちした。


休日の公園には入らないようにしていたのに、
ついうっかり入ってしまった。


公園には、家族連れが多い。
母親、子供、父親、祖父母、、、


“ 家族 ”


集まってお弁当を並べたり、遊んだり、
幸せそうな光景が広がっている。

みんな幸せそうだ。


ヒカルはこんな光景を目にするたびに
いたたまれない気持ちになる。


ヒカルが手に出来なかったものを、
この人たちは易々と手にしている。


まるで世界に一人ぽっちでいるみたいで泣きたくなる。

-- これが私の人生なんだ。
顔をしかめてため息をつく。


こんなとき、ヒカルには、いつも思い出す記憶がある。


まだヒカルが保育園のとき、
夜、父と母が襖の向こうで言い争っていた。


離婚したら、どちらがヒカルを引き取るのか、
おまえが。
そっちが。
そんな風にお互いに押し付けあっていた。


襖の影に膝を抱えて座っている小さなヒカル。


この記憶は、いつもどこにいても、
黒い影のように、ヒカルについて回る。
思い出すたび、息苦しくて逃げ出したくなる。


こんなにも愛されない自分、
こんなにも必要とされない自分、
生きている意味はどこにあるというのだろう。




幸せそうな人たちが妬ましい。
-- みんな、みんな不幸になればいい!!
  みんな不幸になれ!!


そして、そんな自分が呪わしい。
-- きっと、他の人はこんな思いを持ったりしないだろう。


みんなは、人の幸福を純粋に喜び、
誰かの過ちも寛容に許し、
美しい心で過ごしているように思える。


こんな心が汚いのは、自分だけ。


-- 私は恐ろしい魔物。
   幸せになんてなれるはずない。


一気に気持ちが滅入ってしまう。
それも、いつものこと。


このまま、広い公園を通り抜けるのか?
それとも引き返して遠回りするのか?


そのとき、
一瞬、閃きが走った。


-- RFTがある!
  なんで気づかなかったんだろう。



-- そうだ、RFTしよう!

ヒカルは踵を返すと、アパートに戻った。
部屋に入るなり、靴もバッグもその辺に投げ捨てて、
ベッドにもたれると、RFTを始めた。


-- 自分を助け出せるかも!


襖の影に膝を抱えて座っている小さなヒカルは、
絶望感いっぱいで、記憶の中にいた。


-- ずっと苦しかったね。
  やっと迎えに来てあげられた。

ヒカルは涙が止まらない。


絶望感、無力感、惨めさ、怒り、深い深い悲しみ。


3歳くらいの、こんな小さな体に、
どれほどの感情を抑え込んだことだろう。


「誰にも愛されない。
 誰にも必要とされない。
 生まれて来なければ良かった。
 私なんて消えて無くなってしまえ!!」


この声を聞いて欲しかった。
助けて欲しかった。

本当は誰よりも誰よりも、自分自身に
受け止めて、分かち合って欲しかった。


やがて、思いや感情を紐解いていくうち、
膝を抱えていた小さなヒカルは
逞しく生きる強さを取り戻していった。


なぜだか、小さなヒカルが活力を取り戻すのと同時に、
言い争う両親も変化していた。


二人は静かに話し合っている。
ヒカルの将来について。


どちらが引き取るのが、
ヒカルの幸せに繋がるのか。
父親の方が経済的に余裕があるのではないか。
母親の方が精神的に安定するのではないいか。
見えなかった二人の思いが見えてくる。



-- 愛されていなかったわけじゃなかった…。

涙と鼻水で、ぐちゃぐちゃになりながら、
ヒカルはこれまでの年月に思いを馳せる。


ヒカルは、両親との間に、心の問題をかかえている。
まだ消化しきれない思いはたくさんある。
その問題へ扉が開いたのを感じた。



-- きっと、もう大丈夫だ。
  これから、一つ一つ見つめて行こう。



しばらくして、落ち着くと、
ヒカルは、思い切って、再び公園に足を踏み入れてみた。


公園を通っても、もう家族連れは気にならない。


スーパーでも、
ファミレスでも、
街のいたるところで、
今まで、見ないようにしていた家族が、
もうヒカルを追い詰めたりしない。


-- こんなにも影響されていたなんて。
  ぜんぜん気づかなかった。



暗闇の中で、ずっと、もがき続けてきた日々、
そこに差し込んだ一筋の光。
やがて、その光は広がっていくだろう。


-- もう大丈夫。


まだまだ抱えているテーマはたくさんあるけれど、
自分で自分を癒せるツールがあれば、
いつか必ず乗り越えられるに違いない。


-- 表面的な苦しみは、内なる私からのメッセージなんだ。
  傷ついていると思っている、その思いから助け出してあげたい。
  そして、喜びを自分自身と分かち合いたい。


ヒカルの癒しの旅は始まったばかりだ。




続く…


※セラピーには個人差があります。
テーマによっては、何度もRFTを行う必要があります。
また、同じ反応でも、過去の出来事や原因は人によって様々異なります。


・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・



次回は、4/10に更新予定です。



〜RFT講習会のご案内〜

【東 京】RFT基礎(自己の癒し)コース
日時: 2018年4月14日(土)〜15日(日)  10:00〜16:30(2日間とも)
場所: 東京都港区
講師: 渡辺花香里
参加費: 48,000円(税込み・テキスト代込み)
 お申込みフォーム: 『東京港区 RFT基礎コース』



【名古屋】RFT基礎(自己の癒し)コース
日時: 2018年6月23日(土)〜24日(日)  10:00〜16:30(2日間とも)
場所: 名古屋市千種区
講師: 佐藤純子
参加費: 48,000円(税込み・テキスト代込み)
 お申込みフォーム: 『名古屋 RFT基礎コース』



RFT講習会の日程は、こちらもご覧ください ⇒  『RFT講習会のお知らせ』



RFT講習会のご案内メールご希望の方はこちらから ⇒ 『ご案内メールお申込みフォーム』




 Resistant Freedom Therapyレジスタードマーク(レジスタント・フリーダム・セラピー)については、


        レジスタントフリーダム・セラピー・ジャパン
posted by レジスタントフリーダムセラピー・ジャパン at 16:27| 【出来るシリーズ】

2018年03月20日

【出来るシリーズ】7.「怒りが止まらない」

感情に負けてしまう
感情に流されてしまう
感情に飲み込まれてしまう


そんなとき、私たちに出来ることは、
何かで発散するか、
ひたすら我慢して、それが去るまでやり過ごすしかないのでしょうか。


実は、もう一つの選択肢があります。
それは、その感情を受け容れて融合する、という不思議な方法。

ネガティブな感情を、ポジティブな力に変える素敵な方法。


そのとき、あなたに起こる深い安心感を、あなたに知って頂きたいのです。


そんな思いをこめて、RFT(レジスタント・フリーダム・セラピー)で出来ることを、小説風にご紹介してまいります。
あなたが、あなたを受け容れたいとき、RFTは必ずあなたの力になるでしょう。


創作物語であり講師以外は実在しません。
楽しみながらご一読くださいませ♪


〈10日・20日・30日更新予定〉


【出来るシリーズ】 タイトル一覧も、ぜひご活用ください☆



・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・



ヒカルは、夜を一人で過ごせるようになって、
自分で行動する自信を取り戻した。


しかし、一息ついて、
落ち着いてくると、腹が立ってきた。


別れた恋人に、つぎ込んだお金。
-- すべてが無駄金だった。

そう思うと、怒りが止まらない。



面接に行く交通費、
スーツやシャツ、
就職セミナーの会費、
本だの、書類だのの費用
そして生活費。


毎日、頑張って働いたお金を渡したのに、
それを彼は、自分の遊びに使っていたのだ!
許せるはずがない。


あのお金があれば、
あれも買えた。
これも買えた。
旅行にも行けた。
憧れのレストランもある。


なんてバカだったんだろう。
悔しくて悔しくて、腹が立って仕方がない。


ヒカルから湧き上がる怒りは、
体を震わせ、
噴き出し口を求めた。


ベッドにクッションを何度も何度も叩きつける。


-- ばかやろー!
  あんな奴、この世から消えてしまえ!


もしも彼がここにいたら、間違いなく、ぶん殴っている。
いや、ぶん殴るだけでは済まさない。


悔し涙が溢れた。
-- あんなヤツに!
   あんな最低人間に!
   なんて愚かな私。


ベッドに崩れて、両手で枕を叩き続ける。

-- 悲しいーっ!!

思わず声が出た。


-- あれ??
  悲しい?
  悔しいじゃなかったっけ??


ふと冷静になった。
-- この怒りの正体は何だ?


-- そうだ!RFTがある。
  RFTしてみよう!

ヒカルは起き上がるとRFTを始めた。



◆一口メモ◆
怒りに震えたり、激しく落ち込んだりと、
こうした強い感情に身を任せている状況でRFTを進めるのは難しい。
RFTを行うには、ある程度の冷静さ・客観性が必要である。




ヒカルは紙を探すと、書き始めた。


「あんなヤツにつぎ込んだなんて!
 情けない、憎悪、恨み。
 バカな自分に腹が立つ。
 怒り、悔しさ。」


一つ一つ受容していく。
そして、その本質を見いだすたびに、じわっと体が温かくなって、
感覚が緩んでいくのが分かる。


「悲しい。
 こんな道しかなかった。
 自分の大切なものを失ってしまった。」


-- そうだった。
  本当はずっと分かっていた。
  こんな生き方はやめるべきだ、と。
  これが私の望む人生じゃない、と。


それなのに、無視して抑え続けた、自分の声。
取り残されて、行き場を失った、自分の思い。


失った大切なものとは、
お金というより、
自分自身との信頼だった。


-- 自分自身との信頼?
変な感じだが、それがピッタリくる。



内側から起こってくる、自分への怒り。
「お前こそがダメな人間じゃないか!」
そんな思いも、そのまま受容する。


「ずっとずっと、聞いて、って叫んでいたのに…」
その声は、悲しげに言っているように聞こえる。



-- ああ、ごめん…。

思わず自分にかけた言葉が、ジーンと体に染み渡る。
内側から温かいものがちりちりと広がっていく。
まるで喜んで、はぜているみたいに。


-- え、なに…?
驚いたのはヒカル自身である。
鼻の奥がつーんときて、じんわりと涙がこぼれた。


-- そうだった…、自分を騙し騙し、生きてきた。


誰をごまかせても、
自分自身をごまかすなんて、絶対に出来ないのに。



-- もしかして、本当に苦しかったのは、
  自分の心の声を無視していたことだったのかも知れない。


-- 今までごめん。
  
  
ヒカルは自分自身を抱きしめた。



怒りも悲しみも、もう感じられない。
まるで、その名のベールを脱いでヒカルと融合したように、
温かい気持ちに包まれる。


お金をつぎ込んだ、あの怒りも、もう強烈な感情ではなく、
「バカバカしいことした」ぐらいで気になることではなくなった。

必要なら、もっとRFTをすれば良いだけだ。


それよりも、
ヒカルには、自分の心に触れたことの方が大きかった。


-- すごいなぁ。
  なんて不思議で面白くて、なんて深いんだろう。


自分と向き合うことの意味を知る。

-- 愛してほしいとか、受け容れてほしいとか、
  ずっと誰かに求め続けてきたけれど、
 
  本当に愛して受け容れてもらいたかった相手は、
  自分自身に、だった。

  自分が自分を愛せないから、誰かに求めていただけだった。


ヒカルは、自分を抱きしめたまま、この気づきをずっと噛みしめていた。




続く…


※セラピーには個人差があります。
テーマによっては、何度もRFTを行う必要があります。
また、同じ反応でも、過去の出来事や原因は人によって様々異なります。


・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・



次回は、3/30に更新予定です。



〜RFT講習会のご案内〜

【東 京】RFT基礎(自己の癒し)コース
日時: 2018年4月14日(土)〜15日(日)  10:00〜16:30(2日間とも)
場所: 東京都港区
講師: 渡辺花香里
参加費: 48,000円(税込み・テキスト代込み)
 お申込みフォーム: 『東京港区 RFT基礎コース』



【名古屋】RFT基礎(自己の癒し)コース
日時: 2018年6月23日(土)〜24日(日)  10:00〜16:30(2日間とも)
場所: 名古屋市千種区
講師: 佐藤純子
参加費: 48,000円(税込み・テキスト代込み)
 お申込みフォーム: 『名古屋 RFT基礎コース』



RFT講習会の日程は、こちらもご覧ください ⇒  『RFT講習会のお知らせ』



RFT講習会のご案内メールご希望の方はこちらから ⇒ 『ご案内メールお申込みフォーム』




 Resistant Freedom Therapyレジスタードマーク(レジスタント・フリーダム・セラピー)については、


        レジスタントフリーダム・セラピー・ジャパン
posted by レジスタントフリーダムセラピー・ジャパン at 12:14| 【出来るシリーズ】

2018年03月19日

RFT基礎コース 【北海道】 ご感想

  
2018年3月17日(土)〜18日(日) 北海道函館市でRFT基礎コースを開催しました。
講師:葵井美香子
 

下記のご感想をいただきました。
ご参加の皆さま、有難うございました!!
 


∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞ 

     
シンプルだけど凄い効果を実感して、

今まで受けてきたワークショップやセラピーの講習は何だったのかと思いました。

自分でできて、しかも何も道具のいらないもので、最強だと思いました。

セラピーを受けてみたいと思いました。 


        S.T 様  


∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞ 

   
たったの二日間でしたが、とても内容の濃い二日間でした。

自分の中にたくさんある「べき」「ねば」「私はこういう人だ」という思い込みに気づけました。


思い込みに気づけただけでもこんなに楽になるとはびっくりでした。

まだまだ「癒しの旅」は続くと思いますが楽しんで進んでいこうと思います。  


        N.Y 様
     

∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞ 
    

セルフワークでのRFTをもう一度改めて学べて良かったです。

RFTの一番好きな所は、ネガティブにみえる感情にもメリットがあることや、

その「本当の姿」が自分の中から答えが出てくるところです。


RFT最高!深ーい癒しに導いていただけてありがた〜い♡


        Y.A 様


∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞ 
   
  
自分自身を深く感じ、RFTを活用することで、

自己ワークをよりスムーズに出来る方法を学ぶことができ、

日常のささやかな苦しみを減らすことができそうです。

先生と参加された方々のセッションの様子、ペアワークでの学習を通し、

学習前より元気が出て参加してよかったです。

昨日、今日ありがとうございます。

また学習会を開いていただけるとうれしいです。  


        A.H 様
  

∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞ 
   

終了したての「今」は、少し流れが難しいかな?と感じてますが、

セルフワークをして、慣れたらとてもなじむと思ってます。

セルフワークを何度もやってみようと思っています。


        K.T 様


∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞   
  

問いかけが難しく、自己ワークが思うように進められなかったので、

今回、寄り添い→しっかり受容することで

言葉に迷わずワークが進められるのではないかと思いました。

今後の自分の変化が楽しみです。 


        S.M 様
   

∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞・..。.: *:.。. .・∞



この、効果の高いセラピーテクニック “RFT” について知りたい方は




レジスタントフリーダムセラピー・ジャパンまで
posted by レジスタントフリーダムセラピー・ジャパン at 10:46| 講習会・体験談

2018年03月10日

【出来るシリーズ】6.「孤独の闇に引きずり込まれそうで怖い」〜後編〜

自分で、自分の心を押し込めてしまったのは、いつからでしょう。

誰かと比べて、自分が変わっているから?
誰かに、何か言われてしまいそうだから?

いつだって、心は叫び続けていたのに…
自由になろうと、ドアを叩いていたのに…


今、その声が求めるものを、叶えてあげませんか?
それが出来るのは、この世にあなた自身しかいないのです。


そんな思いをこめて、RFT(レジスタント・フリーダム・セラピー)で出来ることを、小説風にご紹介してまいります。
あなたが、あなたの望みを受け容れるとき、RFTはあなたのお役に立てると思います。


創作物語であり講師以外は実在しません。
楽しみながらご一読くださいませ♪


〈10日・20日・30日更新予定〉


【出来るシリーズ】 タイトル一覧も、ぜひご活用ください☆



・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・

【6.「孤独の闇に引きずり込まれそうで怖い」〜前編〜】の続きです。




人は何かを選ぶとき、本当はいったい何を基準にしているのだろう。
どこか魅かれるものがある…
なぜか見過ごせないでいる…
それは理屈のない心の閃きなのかも知れない。


ヒカルは、レジスタントフリーダムセラピー・ジャパンのサイトにたどり着いたとき、
なぜだか「これだ!」と思った。


これが本当に探しているものかどうか、とにかく受けてみるしかない。
サイト情報では、一番近い日に浦松眞澄の開催する基礎コースがあった。
申込みをしてから、開催までの日が長く感じられた。

この闇のうねりが意識に上がったったために、
ヒカルは余計に夜の恐怖を意識せずにはいられなくなったからだ。


-- でも、もう、居てほしいだけの男性にすがる人生なんてまっぴらごめんだ。


叔母の家に泊まりに行ったり、
ひたすらイヤホンで音楽を大きな音で聴き流したり、
漫画を読んだり、ヒカルは何とか日々をやり過ごして、開催を待った。


-- ダメだったら、どうしよう。

思考の声が何度も去来して、
期待と絶望がヒカルにのしかかる。


-- これが私の人生なんだ
どこまでも、どこまでも、そんな囁き声が追いかけてくる。



さて、やっと開催日が訪れた。
朝、ぎりぎりの時間に会場に入ると、隅の方に座った。
見渡すと、20〜60代の男女が集まっている。


-- 浦松さんは、華やかな美人で、声のトーンがとても優しい感じ…
そんな印象を抱いた。


講習会が始まると、
セラピー初心者のヒカルだが、説明の内容から感情が決め手になることが分かった。


ネガティブな感情は感じたくないものだというが、
ヒカルにとっては、ポジティブだって本当は感じたくない。

-- そんなもの感じるだけ、みじめになるだけだ。
  ロボットのように、何も感じないまま人生が終わってしまえば良い。


そんな思いが巡る中で、テキストにそって、セラピーのやり方を学ぶ。
ワークシートを埋めて、隣の女性とペアワークを進めた。


-- え??あれ??


試しにやってみた、“みじめさ”が、なぜだかまったく違うものに変わってしまった。
溶けてしまうような、優しい感じになったのはなぜだろう?
ペアを組んだ隣の女性も同じように感じたらしく感激していた。


-- これなら、行けるかも知れない。



講師の浦松が会場を回っているとき、思い切って質問してみた。

「夜になると闇がうねってきて襲われそうな気がするんです…。
それが怖くて怖くて…、
だから、このセミナーを受けに来たんです。
そういうのでも大丈夫ですか?」


浦松はヒカルいくつかの質問をした。
「それはいつ頃からありました?」
「えーと、子供の頃にはあったと思います。」


「子供の頃というのは小学生のとき?もっと小さいとき?」
思い出していると、なぜだか、生まれて間もない赤ちゃんの頃が思い浮かんだ。


ヒカルはまさかと苦笑いして、首をかしげながら、
「えーと、赤ちゃんのとき、かな?」


-- そんなことあるだろうか?
  そんな記憶、思い出したことなんて一度もない。
  だって言葉も分からない赤ちゃんなのに…。


浦松は赤ちゃんのときのイメージについて、その様子を尋ねてから、
「それなら出来るかも知れませんね。
“イメージRFT”(過去の出来事などへのアプローチ法)の練習の時に、やってみましょう。」


そして、
「初めてだから戸惑うこともあるかも知れないけれど、
無理のないところまで進めてみましょう。
分からないことがあったら、呼んで下さいね。」

優しい微笑みを浮かべながらそう言ってくれた。



いよいよ、イメージRFTの時間が来た。
-- ものすごくテキトウな記憶なのに良いんだろうか?


ヒカルは、疑問も持ちつつも、やってみることにした。
やることは単純だった。

赤ちゃんの自分の思いや感情の、ただ在り方を変えるだけ。


一人ぽっちで暗闇の中に居る、小さな自分。
声をあげて泣いている。
「誰も来てくれない。
ああ、自分は取るに足らない存在なんだ。」
心細さ、無力感、深い深い悲しみ…


-- 赤ちゃんなのに…思いも感情もあるんだ…




◆ミニ解説◆

実は、赤ちゃんといえど、
物事や状況、雰囲気などから感じたことを“感覚”でとらえており、
成長とともに思考力が発達し、感覚でとらえたものを思考(言葉)に変換するのと同じで、
こういったRFTの場合も、その感覚を、RFTを進める側(ここではヒカル)が言語化して
理解しているのである。


そのため、RFTで癒し(エネルギー変化)を進めて行くと、
新生児のみならず、胎児、受精卵、卵子、精子などの思いや感情へ行き着くこともある。




ヒカルは、一つ一つの思いや感情に
ただ、ただ寄り添っては、ほどいていく。


体がふわっと緩んだり、溶けるような感じがしたり、涙が出たり…
孤独で泣いていた赤ちゃんのヒカルが、安心感に包まれて笑顔になったところで、
ヒカル自身も心地よさを感じて、終えることにした。


終わってから、赤ちゃんの最初の場面を思い浮かべてみる。


お隣の席の、ペアの相手に伝える。
「暗闇の中で一人で笑ってます。」
笑顔でそう言った瞬間、
あっ!と小さな声を発すると、ヒカルから涙が溢れ出した。


まるで誰かとおしゃべりしているみたいに見えたのだ。
誰と?

暗闇と… 暗闇と!?


そう、暗闇と…。

大っ嫌いだと思っていた、あの暗闇が、
赤ちゃんのヒカルをあやすように、優しく語り掛けてくれてるように感じた。


-- 暗闇が優しく赤ちゃんのヒカルをあやしてくれるなんて、そんな馬鹿な。
そんな風に思うのに、涙が止まらない。
愛は、こんな暗闇という、空間の中にも満ち溢れていた。



その夜、帰宅して、アパートの部屋に入った。
もう、襲い掛かるような、どこかに引きずり込まれそうな恐怖は感じない。


ヒカルは、暗闇の中に、これまでに感じたことのない居心地の良さを感じた。
そして、分かった。


-- 怖かったのは、暗闇じゃない。
  暗闇を愛する自分が、怖かったんだ。


  そんな暗闇を愛するなんて変な自分は、
  きっと明るい場所に出られなくなってしまって、
  まともに生きてはいけない気がしていた。


でも、暗闇に居ると、故郷に帰ってきたような安心感を思い出す。


-- もう自分に許そう。
  人と違う自分を。
  自由な自分を。
  自分に禁じた、私自身を。


ヒカルは、暗闇の中に座り込んで、やっと自分に向き合えた安心感に浸っていた。




続く…


※セラピーには個人差があります。
テーマによっては、何度もRFTを行う必要があります。
また、同じ反応でも、過去の出来事や原因は人によって様々異なります。


・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・..。.: *☆* :.。. .・



次回は、3/20に更新予定です。


〜RFT講習会のご案内〜


【北海道】RFT基礎(自己の癒し)コース
日時: 2018年3月17日(土)〜18日(日)  10:00〜16:30(2日間とも)
場所: 函館市内
講師: 葵井美香子
参加費: 48,000円(税込み・テキスト代込み)
 お申込みフォーム: 『函館 RFT基礎コース』


【東 京】RFT基礎(自己の癒し)コース
日時: 2018年4月14日(土)〜15日(日)  10:00〜16:30(2日間とも)
場所: 東京都港区
講師: 渡辺花香里
参加費: 48,000円(税込み・テキスト代込み)
 お申込みフォーム: 『東京港区 RFT基礎コース』


RFT講習会の日程は、こちらもご覧ください ⇒  『RFT講習会のお知らせ』



RFT講習会のご案内メールご希望の方はこちらから ⇒ 『ご案内メールお申込みフォーム』




 Resistant Freedom Therapyレジスタードマーク(レジスタント・フリーダム・セラピー)については、


        レジスタントフリーダム・セラピー・ジャパン
posted by レジスタントフリーダムセラピー・ジャパン at 11:38| 【出来るシリーズ】